「ドラッグマニア(?)のソープ嬢 」    − ポケモンゲットだぜ!




10年ほどまえの事。
当時素人童貞だった私はとにかく良い女としたかった。かといって、
素人女性に縁もなく勇気も自信も持ち合わせていないヘタレである。
そこで私は情報誌でイイ女のソープ嬢を探して予約をいれる事にしたのだ。
その店は当時私が住んでいた近郊の金津園の店だった(今はもう無い)
ま、いわゆる中級店で、割引クーポンを使って総額35000円くらい。(私は貧乏なので)
店員の対応も特別良くもなく、待合室も狭かったが、待たされる事もなかった。

私が選んでいたのが、ちょっと丸顔だが巨乳でパイズリが得意だと言う奈緒ちゃん。
私はパイズリに憧れていた。
予約を入れた日はずっと巨乳に私の粗末なチンコが挟まれるの想像していた。

ご対面したが、写真と少し雰囲気は違うがイイ女には変わりがなくてほっとする。
正直、写真で選ぶとがっかりするのがオチだが、奈緒ちゃんは可愛いかった。
雑誌よりもかなりほっそりとしていて飯島直ちゃんに似ていた。
「このお店初めて?」
「うん」
「じゃあ、雑誌か何かで指名してくれたの?」
「うん。×××(雑誌名)」
「そう…」
すると、彼女の顔が少し曇り、黙って服を脱ぎ始めた。
スルリとワンピースを落とすと、下着姿になる。奈緒ちゃんはためらわずに全てを脱ぎ
全裸になった。するとそこにはたわわな、ん?ん?
「ごめんねー、パイズリ期待してたでしょ?痩せちゃったのよ」
奈緒ちゃんは巨乳どころか極貧乳になりさがっていた。しかも垂れて乳輪だけデカイという
有り様だ。

彼女曰く、タイ経由で個人輸入した痩せ薬でダイエットしたのだという。
何でもそれを飲むと誰でも短期間で痩せられるのだという。
奈緒ちゃんはそれを使って2週間で15キロのダイエットに成功したのだ。
「でも、もう手に入んないの。輸入禁止になったから。
てゆうか麻薬指定みたいな。あはは」
あはは、では済まされんわ!貴様。わしのパイズリ記念日はどうしてくれるんじゃい。
金を返せ、いやまだ払ってなかったっけ。そうだチェンジだ。チェンジしてくれ。
などと、気弱な私が言えるはずもなかった。それどころか、「痩せてよかったね」と、
くだらない相槌を打ってしまった。オレはなんて弱い子なんだろう。。。
それでも彼女は綺麗な顔立ちの割には気の良い子だったしマットも上手で気持ち良かった。
ここは90分2回戦なのでベッドでもう1回頑張る事になりましたが、
私はすっかりすっかりやる気を無くしてしまいマグロ状態である。
それでも挿入だけは上になって頑張って腰を振った。
私は素人童貞です。女にも慣れていません。もちろんセックスにもなれていません。
と、いうわけで2、3分腰を振ったところで我慢できなくなってきた。
「あ、もうイクよ」と、僕。
「ふうーん」と、奈緒ちゃん。

終わった後で奈緒ちゃんが言った。
「私もあなたがイッたあとですぐイっちゃった」
その言葉に私は複雑な笑顔を返した。
だってそんな訳ないもの。いくら私が素人童貞であってもそのくらいはわかる。
だいたい、素人童貞にプロのソープ嬢がイカされるわけがないのだ。
逆に寂しくなってしまうからそういう言葉はやめて欲しい。
「本当だよ」
奈緒ちゃんは私の心を見透かしたように言った。
「え?」
「さっき絶対にイケる薬飲んだから」
「…」
そう言えばさっき彼女はベッドインする前に怪しげな錠剤を飲んでいた事を思い出した。
それにしても一体何なんだ?絶対にイケる薬って?そんなの聞いたこともないぞ。
パニクッた私はそれ以上何も聞くのをやめて店を後にした。

私は帰り道に考えていた。結局彼女がイッたのは本当なのか、嘘なのか?
たぶん僕を喜ばすつもりではないのは確かだ。ソープ嬢が絶対にイケる薬を飲んでいても
それを客に言ってしまえば何の意味もない。誰でも彼でもイクなら客は喜ばないからだ。
絶対にイケる薬?だいたいあるのそんなの?何だか非合法な匂いがする話だ。
もし、そんなものがあるとして、なぜ奈緒ちゃんは私とのプレイにそれを使ったのだろう。
彼女は今日、ただイキたい気分だったのだろうか?私の事を気に入ったのかも(なんてね)
もし、本当に彼女がイッたのなら私が初めてイカせたのはソープ嬢の奈緒ちゃんだ、
という事になる。しかも犯罪の香り漂う薬の力を使ってね…(涙)
考えてみても結局良く分からなかったが分かった事もひとつだけあった。

彼女は危ない女だという事だ。  (完)



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