裏モノ探険隊:一風堂へ戻る




                        「マルチまがい商法」    君なんぞ友人じゃない、ただの知り合いだっ!。。 




世の中には嘘や騙しが溢れかえっている。
しかし物心つく前から我々は親にもたくさんの嘘をつかれてきたし、先生や大人たちも平気で嘘をつく。
そんな大人に嫌悪感を抱きながら育ったぼくらもいつの間にか嘘ばかりついている。小さな嘘。大きな嘘。
ぼくらは慣れなければいけない。そして見破らなければいけない。世の中に溢れる様々な嘘と騙しのシステムに。

以前に「隊長:宗教団体に1日入門」というレポートを書きましたが今回もそんな社会勉強(?)なネタです。
まぁほんの少しでも誰かの役に立たないかな?という気持ちで書きます。
その時代からすでに10年以上が経過しましたが正直まだこの件に関しては気分がよろしくありませんね。



20歳になってしばらくしてからだったか古い友人から電話があった。
まぁそう古い友人でもないが正直よく知らない奴だ。バイトで2ヶ月間一緒だっただけだし、そいつは
「昨日ナンパしてやった話」ばかりするのでその頃からあんまり俺は心を開いてなかった。
※のちにこの「昨日ナンパしてやった話」はほぼ嘘であった事が判明。のち和解。(してねぇよ)

そいつは言った。
「○○まで来てよ。久しぶりに会おうよ。」
○○…そこは名古屋の中心地にある喫茶店だった。
俺は当時愛知県に住んでいたが中心地にはほど遠かった。電車を乗り継いで1時間近くはかかる。
正直行きたくねー。もうオナニーしちゃったし。隊長活動限界です。
「女の子も来るよ」
だからもうオナニーしたんだってば、ったく!

喫茶店に入ると一番奥に奴は居た。(行ったんかい!)喫茶店はそこそこ客がいる。
奴を見るとなんだか様子がおかしい。何だか落ち着かない感じだ。
数年ぶりに会うからだろうか?やたらと身なりがキチっとしている。
奴は挨拶もそこそこにテーブルの上に小さなアタッシュケースのような物を広げて見せた。で、女の子は?
「おれは今、コレ売ってるんだよ」
中身は宝石だった。ルッパーン☆

って馬鹿野郎!この俺様に宝石を売りつけようというのか?買うかボケ。寝言は寝て言え。寝グソは寝てしろ!
オナニーは起きてからしろ、そりゃ夢精だ。だいたいな、お前は知らんだろうが俺はまだ童貞なんだよ。
むしろ童貞を売りにしてんだよ。(してねぇよ)

と、思ったら違った。。話は宝石の1つや2つではなくてもっとスケールのでかい話だった。
「一緒に商売しようぜ」的な話だった。
要約するとこのような話になる。

1.このアタッシュケースの20歳の素人目にもガラクタのような宝石を全部俺が買う。(50万くらいだったかな?)
2.それを俺が売る。
3.売る人間を他にも紹介すれば報酬が入る。上に上がると売らなくても大儲けできる。

早い話ねずみ講だ。本人たちはマルチ商法であってねずみ講ではないと言うだろうが俺に言わせればどっちも目くそハナクソだ。
尻毛とチン毛の境目の毛ぐらいどっちでも一緒である。ヘソ毛とチン毛の境目の毛ぐらい…まぁいい。。
20歳そこそこの童貞野郎の売るガラクタ宝石をいったい誰が買うというのだ?最初の50万はローンでもいいそうだ。(アホめ)

彼はその「システム」について語るときキラキラした目をしていた。目だけが異様なまでにキラキラしている。
余談だが俺はこういう目をした人間をこの年までに何人か見たことがある。
1人はHP内で書いた宗教の勧誘の男。もう1人の男はどうしようもないシャブ中だった。(友人じゃないよ)
俺は当時そいつがスピードをやってる事は知らなかったが今思い出してもあの目には恐怖を覚える。
最近彼が売人として実刑を食らったのを知った。売人になった理由は簡単。自分に安定した供給が受けられるから。

俺の知る彼の「目」は笑ってても怒ってても瞳だけがキラキラ輝いていた。
急に大声を出したり怯えてみせたりそのくせ突如激高したりして異常な行動が目立ってはいた。
でも俺がどうしても忘れられないのはあの目だ
目薬をさしたばかりのようなギラギラと光ったあの二つの瞳。
俺はあんな瞳にだけはなりたくないので覚醒剤は絶対やらない。あんな瞳になるくらいならこの世から消えた方がましだ。

話がそれたが、目の前に居る男がそんなクスリであり狂信的な男であるような目になっていたのだ。
もともと俺はそいつに心を開いた記憶など一度としてないが、今ハッキリと分かった。 俺はお前が大嫌いだ。
俺はあまりのアホらしさに席を立とうとした。すると恐ろしい事が起こった。
周りの席の人間が一斉に俺の方を向いたのだ。
なんと奥に座った俺の座っているボックスを囲むボックス席すべての客が、奴のグルだったのである。
入れ代わり立ち代わり違う人が俺の目の前に座り、俺を口説いた。どいつもこいつもまっすぐに俺の目を見ている。
状況だけ言えばキャバクラを貸し切ったような気分である。(嘘つけ)

つー訳でダッシュ → どぴゅ(得意のね)

どーしようもならん程、めんどくさくなった俺はトイレに行くふりをして逃げました。
大得意の丸投げです。エイトマンみたいな逃げ方です。←古過ぎます
入り口で店員に1000円札を渡して来たような気がしますがそのあたりは非常に記憶が曖昧です。

「あいつから連絡あっても絶対に相手にするな!」
帰ってすぐに俺は、友人たちに電話しまくりました。
最近でも、その手の勧誘っぽいのをファミレスとかで見かけると蹴り飛ばしたくなる衝動が起きます。



「たいして親しくもなかった友人から突然連絡があったときは身構えましょう。隊長の経験上ロクな用事ではないです。」

あと、目が異常にキラキラ輝いてる奴には気をつけよう。   (了)


最後に。。(特に若い人たちへ)

隊長が受けたこの手の勧誘は学校を卒業して就職しないと誘われる事が多いです。あと就職して辞めた人なんかは大注意です。
上記のパターンではかなり「強引な誘い」を受けます。この場合は「もう○○に就職決まったから断る!」と言うのが無難です。
冒頭で世の中には嘘が溢れていると言いましたが、嘘も時には「とてつもない武器」になるものです。嘘には嘘を。です。

あと電話などで詐欺まがいに契約させられてしまう場合がありますがその対処法です。。
クーリングオフ以外に「錯誤による契約の無効」ってのがあります。
例えば買う気もないので「いいです」「結構です」と断ったのが「契約の意思の言葉だ」と受け取られ(この時点で悪質というか限りなく詐欺)
契約が相手側により締結されてしまった場合などはこちらが一方的に「錯誤でしたゴメンチャイ」で済む場合が多いようです。(参考までに)
詐欺や恫喝なんかで結んだ契約はそれ自体が無効です。ちゅーかただの犯罪被害やがな。。

※なお隊長は法律についてはまったくのド素人なので詳しくは専門家に聞いてくださいね。(例によって責任は全く持ちません、あはは)

でわ股。。


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