「台湾式マッサージ(田舎の裏風俗)」 前編 − アジアはひとつだ!
私の住む片田舎にも台湾マッサージ店ができた。家から車で5分である。実はこの店は開店してから 数年が経過している、ここまで行かずじまいだったのはずばり「近過ぎるから」である。 風俗店はピンサロもあるが、何といってもせまい街だ。石を投げれば知り合いに当たる。 誰が見とるやわからん。ピンサロから出てきたところを誰かに見られたら大変だ。 「○○さんどこの隊長はん、あっこから出てきはったでぇ」 「そら、びっくりしはったやろぉ、はんなりはんなり」 なんて噂がすぐに立つ。(京都ではないが。。) そんな噂がこの小さな街で回ったらそれはもうどこへ行っても「ぶぶ漬け食べて行きなはれ」である。 (だから京都ではないってば) でも今日の私は少々疲れ過ぎていた。遠くの風俗に行く元気もない。でも抜きたい。 噂には聞いていたのだ。 この店は表向きはただのマッサージ屋だが「ヌキサービス有り」の裏風俗だという事だ。 怪しさ120%は否めないが入店する事にした。だって疲れてるもん。。抜きたいし。 手で開けるという画期的な自動ドアをくぐると笑顔の男性店員が迎えてくれた。 ※早い話が自動ドアが壊れたままって事よ。 台湾人らしい。そこそこ日本語は喋るようだ、郭に似ている。タイゲンかゲンジかで 言えばゲンジの方です。以下ゲンジ。(わからん人はごめんなさい) 問題はコースだ。 (以下) 1.クイックコース:30分 3500円 2.基本コース:60分 6000円 3.オイルコース:60分 8000円 4.パウダーコース:60分 9000円 どれがヌキ有りのコースなんでしょうか?料金表の下には大きく「当店は風俗店ではありません」 の文字が赤字で書かれていた。それが逆に怪しさが際立っているのは言うまでもないが、何となく 探りをいれてみる。 「どのコースがお勧め?」 「ウーン。キホンハ6000エーン。オイルハ8000エーン。パウダハ9000エーン」 見りゃわかるわい!読んだだけやんけ。 俺でも字ぐらい読めるちゅーねん。義務教育受けとんねん。 もうお前には聞かん。 という訳で3を選択しました。(何となくオイル=ヌキな香りがしたので…) 1万円を渡すとゲンジは奥に引っ込んだがなかなか出てこない。 あの…お釣りは? まさかあいつ日本語がわからんとかいってガメるつもりとちゃうやろな…。 ふと、机の下を見ると日本語がびっしり書かれたメモ帖があった。拾い読みしてみる。 {金太郎はサラリーマンです} {京都は昔は首都でした} {田中さんに釣りに誘われました} 何じゃこりゃ。? よくよく読んでみるとどうも、日本語の勉強帖のようだ。たぶんゲンジのものだろうが、 ちゃんと漢字も使って書かれている。彼の日本語解読レベルは相当なようだ。 頑張るねぇ。。あんた成功するよ。 ゲンジはしばらくしてちゃんとお釣りをもって帰ってきた。(当たり前やがな) 彼は私におつりを渡すと言った。「10プーンマチデス」そう言うと私の横に座った。 何で?? 顔を見ると彼はニッコリと笑った。うーん笑顔がキュート…って違うがな。何でそこに座ってるの?? 彼は私の横で一緒にテレビを見始めた。えぇつ? 何で??受付に戻れよ。。 あまりにも気まずい空気なのでちょっと話かけてみる。 「忙しい?」 「ハイアト5フーンデス」 「朝までやってんの?」 「ハイウンイヤ4ジマデデス」 何となく噛み合わない。慣れん事はするもんじゃなかった。けっきょくテレビを凝視した。 テレビでは台湾コメディっぽいのがやっていた。訳分からん。ゲンジは大ウケである。 何だか急に自分が外国人のような疎外感に支配されていた。 後編に続く。。。 ( 後編へ ) |