「類人猿の女。」    エサはなんですか?



(注意) ソープの話です。


2003年が終わろうとしていた。
その時、私はなぜか友人の会社の忘年会に合流していた。名古屋駅にほど近い名もない居酒屋である。
こ汚い野郎が何人も集まりゃね、まぁ何だかんだで 「風俗に行こう」 ちゅー話になりますわね。ご多分にもれず今回も相成りましたんです。ハイ。

「1,5枚でやれる店と口で終わりの店があるけど、どうする?」
ホスト役を務める友人のS君が言ったが、そりゃアンタ 「同じお金ならやれた方がいいでしょ?」 つー事で残りの3人の意見は一致しました。
すると、S君が急にピッチがあがったんです。彼はそれほど飲む方でもないんですがね。
「飲まんとやれんでよ」
S君はそんな事を言っていたが我々は 「またまたー」 と取り合わなかった。あはは。

これが笑い事ではなかったのだ。ホントに飲まんとやれんような店だったのよコレが。
帰りの電車で全員が思いました。
「ヘルスにしときゃ良かったわい」
ちゅーかテメーなんつー店、紹介すんねん。(殺意に満ちた6つの瞳がSに向かう)

   ★

案内された店は名古屋駅周辺にあるソープ。
ブサイクばっかやなぁ。出てきたアルバムを見て私は思った。でも、60分1,5枚のソープじゃこんなもんかもな、なんて納得もしてました。
ところがね {ブサイク} の一言じゃ片付かんかったのよ、これが。また後悔がよぎる。
夜8:00のゴールデンタイムに客がいない事に気付くべきだった。
「キャンセルは出来ません」 という店員の念押しに気付くべきだった。

さて、ここのシステムはちょっと変わっていてソープ嬢が直接客のところに迎えに来てくれる。つまりは待合室まで嬢が来る訳で、他の客も
全員嬢の顔を見ることが出来るシステムだ。正直、他の奴が選んだ嬢が気になるので楽しみだし、良い子がいれば次に指名できる訳だから
なかなか良いシステムと言えよう。なお、状況はこうだ。

ボックス席が縦に並んでいる。
客はそこに1人ずつ座り、選んだパネルが目の前に置かれている。
隊長は1番後ろに陣取り、その前が素人童貞のM君。その前が店の紹介者友人のS君。1番前がデブのK君である。


☆ 1人目登場。 ☆

「なんだあれは?」
たぶん全員が思ったのではないだろうか。

だってブサイクな枯れ木のようなオバはんが待合室に入ってきたのだ。まぁそれはいい。(ちっともよくねぇよ)それより何より、
あんな人 {写真パネルの中に絶対に居なかった} というのが問題なのである。修正とかいうレベルではない。別人だ。
ゆうこりんとフィルコリンズぐらい違う。 うわっ、歩いてる。(そりゃ歩くでしょうよ)そしてS君の前で立ち止まる。

「ご指名ありがとうございます」
青ざめたS君に向かって枯れ木がお辞儀していた。 あー、そんなに屈んだら腰を痛めるってばぁさん。
でも指名って。いやいやいや、S君はアンタを指名してないと思うよ。

しかしS君はオバはんに手を引かれ消えて行った。
S君、僕には何も出来なかったよ、スマン。でも奴がS君の前で立ち止まった時には正直本気で嬉しかったよ。中学時代にオヤジが
隠し持ってた裏本見つけた時と同じくらいに嬉しかった。キミの武勇伝は後でゆっくり聞こうじゃないか。後世に残そうじゃないか。
元はと言えばお前がこんな店に連れてくるから悪いんだよ。その責任で地雷を処理するのも道理だ、報いだ、因果応報だ、カルマだ。ふふ。
恐らく最大の地雷であろう{枯れ木オバはん}を避けた私は余裕だった。だってあれ以上は思いつかないもんよアンタ。
(数分後、私は自分の見通しの甘さを知る事になる)


☆ 二人目登場 ☆

俺たちは息を飲んだ。デブのK君が後に語った。 「コメカミが痛くなった」 この言葉がすべてを物語っている。そして全員が思った。

「類人猿だ!」  木曜スペシャル  ★一風隊長は見た。より★(ねぇよ)

まだ、居たのか…。進化してない個体が。
クロマニヨンなのか北京原人なのかピテカンなんとかなのかはわからんが、現実にそこにいるのだ。
昔小学校の教室に人間の進化の過程が順番に描かれている教材を思い出した。

そいつは進化の過程にまだあるはずなのに直立歩行していた。ある意味奇跡と言えよう。
♪きょー人類が初めてぇ木星についたよぉ♪ ついたー!(ふざけてる場合ではない)
頼む、早く止まってくれ、早く。
しかし奴は一番前に座るデブのK君の前を通り過ぎた。

{何ぃぃぃっ}
俺は即座に自分の目の前にある、指名した嬢のアルバムを凝視した。
だ、大丈夫だ。絶対違うもん。顔が。スタイルも雰囲気も。キミを作るすべての要素も。(ミスチル風)

ふと俺の前に座る素人童貞の指名した嬢のパネルも見た。さよなら人類!骨は拾ってやるぞ。海の見える丘に埋葬してやるからな、って。。。

{何ぃぃぃっ}
これまた違うやーん。 じ、じゃあ、あいつは一体誰やねん。円谷プロの新作怪獣か?
などと言っている間に類人猿はゆっくりと歩いてきた。隊長のところにまっすぐに。よどみのない足取りで。そりゃもうまっすぐに。 

 「さよならマザー。」
中学の時…、母ちゃんがバイブ持ってた事。クラスのみんなにうっかり喋ったら学年中に広まっちまった。ごめんよ。
でも口コミのパワーは凄いね。母さん。たぶんPTAの耳にも届いたのかもしれん。産まれちゃってゴメンナサイ。

「ご指名ありがとうございます。ウッホ」 ※隊長の耳には確かにそう聞こえた。

ありがとう、神様。俺アンタを信じてないけど今日だけは世界中で一番敬謙な信者になる。
ダイジョーブピーマンノコサナーイ、オマエトモダチエガオォ。(なんでカタコトやねん)
なぜならクロマニヨンは素人童貞の前で立ち止まりお辞儀していたのである。

私はこの時の素人童貞の顔は一生忘れる事はないだろう。
彼は原人とは一切目を合わせず下を向き歯を食いしばり片目をきゅっと閉じていた。それは私が今まで見た落胆した男の中でも最高の姿だった。
どこぞの大根役者も奴を見て勉強したらいい。しかしイイ演技だ。(演技ちゃうがな)

素人童貞は手を引かれて北京原人に連れられて行ったが、奴のプレイルームは洞窟なのかもしれん。本気でそう思う。
せいぜい古代で原始な性交を楽しむが良い。

と、言うわけで隊長は九死に一生を得たのでした。
これは駅裏にあるソープかい?ある意味裏風俗や。。。笑えんなぁ。 チャンチャン。


ん。お前はどうだったのかって。私は良いんですよ。アレよりも強大な敵はドラクエの裏の世界にもいませんから。
ただね。次に私が嬢に手を引かれて行ったときにね、前列のK君は両手を合わせて拝んでくれました。チーン。(俺は死ぬんか)
でもそんだけです。そしてマットプレイで文字通り逝かせられてた時に思い出した新聞の3行広告がありました。

名古屋駅裏 ソープ○○△ コンパニオン募集 年齢40歳くらいまで。容姿問わず。

「容姿は問え!この野郎」          お☆し☆ま☆い LOVE(無関係)


おっと、K君はどうだったか言い忘れてた。
彼は一言こう言った。
「ガラモンが来た…」
ピグモンだったらまだ良かったのにね。(そういう問題ではない)        以上。


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