裏モノ探険隊:一風堂へ戻る
「真夜中の占い師」 - カモンカモンカモンベイビー 占ってよ♪
大阪での話。 気になる店があった。(店か?) エロではなく怪しい店だ。(店か?) 各都市部で夜な夜な見かける移動式?屋台式?の占い師である。 彼ら(彼女ら)は夜中でも人通りのあるアーケードのような屋根のある場所で店を開く。 机を置き、行灯を点し椅子に座って客を待つ。呼び込みはあんましない。 「運命鑑定」 「手相」 「占い」 そんな文字を机の垂れ幕に並べて客を待つ。だがあまり占ってもらっている人を見かけない。 だって怪しいもの。 なんか宗教の窓口のような気がしてしまうし最終的に何かを買わせようとしそうだしね。 でも今回そんな怪しい占い師に手相を見てもらう事にした。 場所は大阪、某アーケード内。時間は。。。 時間は夜中の午前1時半でした。 ☆ まず俺は夜中のアメ村をぶらぶらしていた。(お一人様) まぁなかなかカオスな雰囲気だ。とても安全とは言えない。 今にも「汚物は消毒だ!」と叫んで火炎放射器をぶっ放しそうなモヒカンが居るし、やんちゃそうな外人も多い。 「Hi!GUY!」 と、白人に声をかけられたので 「はーい(裏声)」 とアホの子みたいに挨拶をして通り過ぎた。(あいつ掘る気やな…) 時間は午前零時。 その後、戎橋を渡る。ここは通称 『ひっかけ橋』 と言いまして有名なナンパスポットである。 真夜中とは思えない人通りだ。 「見ろ、人がゴミのようだ!」 と、思わず叫びそうになる。 で、ナンパの様子でも見ようかと思ったのだがそれどころでは無かった。 なぜなら 『俺がひっかけられまくり』 なのだよ。 渡り終える間に若い女の子から「行きませんか?」「飲みませんか?」「飲み、どうです?」のお言葉。 最後には 「ちょっと立ち止まって話ぐらい聞いてくださいよぉ(キレぎみ)」 だった。 当たり前だけどこれは逆ナンではありません。 この街には日本の法律が通用しないので路上客引きの連呼です。 ついて行くとたぶんエライ目に遭います。(知らんけど) 客引きにしてもさ、あの、もう余裕で1時過ぎてんだけど。。 「飲みませんか?」って何を飲まされるかわかったもんじゃないです。(酒やろ) そのデンジャラスゾーンを過ぎると次に入った通りにはアジアマッサージゾーンだった。 「マッサジハ?」 マッサージは? じゃねーよ。原型が無いぐらい人工的な顔しやがって、なんのマッサージやねん。 でも彼女らはどちらかというと警戒ぎみであんまり声はかけてきません。声がかかるのを待ってるっぽい。 で、その奥に目当ての占い師が店を出していた。 メガネをかけたわりかしふっくらした女の子。 今まで見かけた人は男でも女でもやたら細い人が多かったので少し意外だった。 俺の人相占いで言うと 『死神』 もしくは 『貧乏神』 みたいな人たちばかりだった。 でもこの占い師は可愛いわけではないけど可愛いらしい人だった。ただし宗教臭さが無くはないタイプ。 「いくらで見てくれますか?」 たいちょ 「あ、はい。はぁ、はい。2000円です(小声)」 占い師 あっそ。なんで金額言うとき小声やねん。微妙な値段設定だ。 「じゃ、お願いします」 たいちょ 時間は夜中の1時半ぐらいだった。 先に金よこせオーラが漂っていたので先払いする。 生年月日を聞かれたので答えた。 それをノートに書き留めると彼女はペンライトを取り出し俺の手相をみた。(両手) さらに帽子を取るように促されて前髪を上げろと言う。 「あー良いですね」 占い師 なにがやねん。 「とても珍しい手相ですよ、ほら見てください頭脳線と行動線が異常に!離れてます。 これは突拍子もない事を平気でやれる人です。」 占い師 まぁあたらずとも遠からず。何しろエロサイトの管理人だからね。 ていうか遠まわしに「お前はアホだ」と言われてるような気がしないでもない。(被害妄想) 「ただ」 占い師 「な、なんですか」 たいちょ(ゴクリ) 「とても輝いた中心なんですがその廻りにすこしモヤがかかっています。それを取り除いた方が良いですね」 占い師 キタ!たぶん 『ここから先を聞くのは割り増し料金だ』 とか宗教の勧誘が始まるとか、事務所で詳しくお話しますとか、 そういうモード移行があるのだろう。 壺か?壺だろう!壺を売るのか! 「どうしたらいいんでしょう」 たいちょ(ぷるぷる) 「厄年なんで厄払いしてくださいね」 占い師(キッパリ) なんだそりゃーーーーー!? って知っとるわい。ちゅーかもう節分に厄払いしたっちゅーねん。 しゅーりょー。 カンカンカンカン。 おい、正味7,8分ぐらいのこんな占いで2000円って高いわ!すぐ近くで15分7500円でエラいことさせてくれる店があるんやぞ。 しかし世の中色んな商売があるんだと勉強になりました。 何となく拍子抜け。意外に真面目に占っているんですね。 駆け出しの占い師の修行の1つなのかもしれませんね。 (了) ※真似して宗教の深い闇に沈んでも知りませんぜ。 |