ニュー裏モノ探検隊:一風堂

日本フーゾク。たいちょうのひとりごと

ピアスだらけで妊婦のピンサロ嬢の女。

※HPの過去記事です。(ガラケー全盛期)

 

「て言うか、超ムカついてて~」嬢
「おー、どうしたどうした?」隊長
「ぶっちゃけあたし、旦那居るんだけどぉ」嬢
「あー、そうなんだ。それで?」隊長

別に風俗嬢で旦那が居るのは珍しいことではない。

「昨日もケンカして旦那の携帯折った訳、あたし結婚して自分のも含めて折るの3本目なんだよね」嬢
「へぇ」隊長


ぼくはすっかり感心してしまった。携帯を真っ二つに折る。なんかやってみたいし、よく旦那や彼氏の浮気が原因で女の子が携帯をブチ折ったなんて話を聞くけどここに3本もヘシ折った女が居るのである。


「どうして折っちゃったの?」隊長
「あたしのビール飲まれたのよね」嬢
「そりゃひどい」隊長


そんなんでいちいち携帯折られてたら携帯何本あっても足りませんがな。
「そりゃアレだね、もうスライド式の携帯にしないとダメだね。あはは」隊長
「そうだね~。あ、ちょっとゴメン。おしっこしたくなっちゃった」嬢

嬢はそう言っていきなり去っていったけど初めてです、嬢が接客の途中でおしっこしに行ったの。。
しかもまだ5分しか経ってないけどね、先に行っとけよ、俺でも行ったぞ。
この時点でもひく人はすでにひいてしまうだろうし、「隊長は地雷踏んだね~」と思うだろう。
でも違う。ぼくは軽くこの娘が気に入っていた。なんか面白い子だ。

「た、だ、い、ま、」嬢
「おかえり、ちゃんと拭いた?」隊長
「拭いた、って~ウォシュレット付いてるし~」嬢


ぼくはは半分冗談で言ったんだけどここはピンサロなんでね、半分マジですよ。
無茶キャラのように見せてテレる姿は少しかわいいです。


「じつはあたし妊娠してる訳~昨日まで隠してたけど~」嬢
「まじで?」隊長
「それでトイレが超近いの、まだ途中で行くかもよ~うふふ。」嬢


ますます楽しい子だ…。
取りあえず隊長はお腹を触らせてもらった。ついでなんで耳をつけてみる。(まだ服着てます)
「もう隠せないくらい大きくなってきちゃったからね~」嬢
「もともとこういうお腹の女の子も居るじゃない」隊長
「運がいいと動くかもよ」嬢


それは運がいいんかいな…


「なんか自分がお父さんのような気がする」隊長
「パパだよ~(笑)」嬢

「わっはっは」2人


おれはこんな場末のピンサロの暗がりでナニをやってんでしょうか。。

「あたし腹立つと物壊しちゃう癖もあるけど、ピアスあける癖もあるんだ、ムカつくと。それで今9つあいてて。ホントは舌にもあけたいんだけど客さんが嫌がるでしょ?」嬢
「まぁ喜ぶ人も居るんじゃない?」隊長(テキトー)
「親にも止められててぇ。子供生まれるまで我慢しろって言われてんの」嬢



嬢の名前は『かえでちゃん』といいます。年は21歳。若いです。妊娠7ヶ月。細身の巨乳。
人を睨みつけるような目つきの女王様系。でもSに見えて本質Mのように見えます。
なぜピンサロで働いているのかは不明。もう1人子供が居る。旦那はちゃんと働いているようだ。
彼女いわく、どうしようもなくムカついたときはお皿を割ったりする。それでもダメなときはピアスをあける。
なるべく痛いところ(軟骨部分とか)が良い気分が長く保つらしい。
要は彼女にとって『ピアスをあける行為』=『自傷行為』であるように思う。
好意的な見方をすれば、そうやって彼女なりに心と身体のバランスを保っているのだろう。


これが彼女なりの生きるしるしなのかもしれないとも思う。

「1、2、、、、、、7、8、9」隊長
ぼくはピアスの数を数えてみた。この数だけ彼女が『キレた』のだ。そう思うと感慨深い。
じつはぼくは妊婦さんが好きである。なおこの場合の『好き』は『妊婦マニア』の意味合いではない。
妊婦さんは優しいし温かい。そしてとっても可愛らしい。だから好きである。体型のシルエットもいいですね。
ただし重ねて言いますがそれは好意であって嗜好ではない。性の対象でもない。ただ好きなだけだ。


「鼻は痛そうだね」隊長
「鼻はね、軟骨だもん、痛いよ」嬢


かえでちゃんは言った。少し嬉しそうに見えた。


「おっぱいとか触られるともしかして『イラッ』ときたりする?」隊長
「乳首グリッとするお客とかね、イラッてなる」嬢
「携帯へし折りたくなるぐらい?」隊長
「あはは」嬢
「じゃ、そのおっぱい出して」隊長
「あはは」嬢



日常とは少しかけ離れた濃い話のオンパレード。
昔のぼくならドン引きだったかもしれません。鼻にピアス付いてる時点で心が折れてたかもしれません。
でもいまのぼくにはとても楽しい時間でした。なんだか嬉しくて仕方がなかったです。
ここまで自分自身をさらけ出す子に会うのは珍しかったからですかね。
会ったのがピンサロってのも良かったかもしれませんね。だいぶ暗闇だから。これがヘルスだと厳しかったかもしれません。
「お腹の子をもっといたわれ!」なんつって説教ぶりたくなったかもしれません。
でもここはピンサロ。許されます。(?)
ただしぼくはこの子には2度と会うことはないでしょう。彼女は来月で店を辞めるからです。
取りあえず産休ということでしょうね。ピンサロの産休か。。アツいな。。(そうですか?)


彼女はお腹が隠しきれないギリギリまで働く。そこにどんな事情があろうともなかろうとも…。


経緯も結末もわからないけど、どっちだっていいです、愛すべきピンサロ嬢だと思う。
彼女がいつか戻るのも楽しみだし戻らないのもまた素敵な決断だと思います。

そういやソープではよくあるんですよ、産休。
『あの○○ちゃんが帰ってきた!』
なんてお店のHPに書いてあったりすると産休で休んでた、なんてパターンがちょくちょくあります。

ピンサロにはドラマがある。だからぼくはひどい目に遭ってもピンサロへたまに行くのです。  (了)

 

2023年追記。

 

これ結構前の話ですね、この話には後日談があってですね。ぼくはこの店には足が遠のいてしまったんですが友人のお土産話で「ピンサロで面白い女の子が居た、母乳が出てそれをかけられて大変満足した」という変態話を聞きました。(信じられん変態だなお前からのお前が言うな)どうやらその子は同一人物でした。出産後に復帰してて旦那とはとっくに別れていたそうです。子供たちは15歳ぐらいになってんのかなぁ。

きみに幸あれ。

 


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